「完全な救済のニヤレストポイント」とは、「救済エリア」を決める際に必要となる「基点」を決めるための方法の一つです。
ゴルフ規則の定義では、「完全な救済のニヤレスポイント」の条件として次の内容があります。
・球の元の箇所に最も近く、しかし、その箇所よりホールに近づかない。
・要求されるコースエリア内。
・そのストロークに対して救済を受けようとしている状態からの障害がなくなる所。
・この基点を推定するときには、プレーヤーはそのストロークで使用していたであろうクラブを選択し、スタンス、スイング、プレーの線を特定する必要がある。
カート道の上にボールがある場合の救済事例では、カート道を避けてボールをジェネラルエリアへ移動しようとした場合、図の「間違った救済①」のやり方ではスタンスがカート道の上にあるため、「完全な救済のニヤレスポイント」の条件を満足しません。
また、図の「間違った救済②」のやり方では、正しい救済の移動距離「距離B」よりも、「距離A2」の方が遠くなるので、「完全な救済のニヤレスポイント」にはなりません。
目的外グリーンの上にボールがある場合の救済事例では、目的外グリーンを避けてボールをジェネラルエリアへ移動しようとした場合、図の「間違った救済①」のやり方ではスタンスが目的外グリーンの上にあるため、「完全な救済のニヤレスポイント」の条件を満足しません。
また、図の「間違った救済②」のやり方の移動距離は、正しい救済の移動距離よりも遠くなるので、「完全な救済のニヤレスポイント」にはなりません
尚、目的外グリーンの外周にカラー部分がある場合、ゴルフ規則としてはこのカラー部分は目的外グリーンに含まれませんが、ローカルルールによってカラー部分を目的外グリーンに含めている場合がありますので注意しましょう。
一時的な水の中にボールがある場合の救済事例では、一時的な水を避けてボールをジェネラルエリアへ移動しようとした場合、図の「間違った救済①」のやり方ではスタンスが一時的な水の中にあるため、「完全な救済のニヤレスポイント」の条件を満足しません。
また、図の「間違った救済②」のやり方の移動距離は、正しい救済の移動距離よりも遠くなるので、「完全な救済のニヤレスポイント」にはなりません
★キャディ目線での一言
砲台型のグリーンの場合、カラー部分の外側は急傾斜のラフになっている場合が多いのですが、このような場合でもお客様には急傾斜のラフ内へのドロップをお願いするしかありません。