「罰なしの救済」は、ゴルフ規則の「VI 罰なしの救済」として「規則15~16」に次のように規定されています。
規則15 ルースインペディメントと動かせる障害物(プレーの援助や妨げとなる球やボールマーカーを含む)からの救済
規則16 異常なコース状態(動かせない障害物を含む)、危険な動物の状態、地面にくい込んだ球からの救済
良くある事例としては、カート道(動かせない障害物)の上に球が止まってしまった場合などは、カート道以外の場所へ罰なしで球を移動するという救済が受けられます。
「罰なしの救済」は「ノーペナ(no penalty)」と表現される場合が多いです。
カート道の上にボールが止まってしまった場合以外にも、目的外グリーンの上や一時的な水の中にボールが止まってしまった場合も罰なしの救済が受けられます。
各々の救済を受ける場合の注意事項は次のようになります。
《カート道の上にボールがある場合の救済事例》
・完全な救済のニヤレスポイントの条件を満たして且つ、元のボール位置からの距離が一番短い位置を選択し、そこを基点とした救済エリア内へボールをドロップする →正しい救済
・スタンスが救済対象の範囲内(つまり、カート道の上)にあると完全な救済とならない →間違った救済①
・より遠くの条件(例えば、打ち易い位置など)を選択するとペナルティーとなる→間違った救済②
《目的外グリーンの上にボールがある場合の救済事例》
・完全な救済のニヤレスポイントの条件を満たして且つ、元のボール位置からの距離が一番短い位置を選択し、そこを基点とした救済エリア内へボールをドロップする →正しい救済
・スタンスが救済対象の範囲内(つまり、目的外グリーンの上)にあると完全な救済とならない →間違った救済①
・より遠くの条件(例えば、打ち易い位置など)を選択するとペナルティーとなる→間違った救済②
尚、目的外グリーンの外周にカラー部分がある場合、ゴルフ規則としてはこのカラー部分は目的外グリーンに含まれませんが、ローカルルールによってカラー部分を目的外グリーンに含めている場合がありますので注意しましょう。
《一時的な水の中にボールがある場合の救済事例》
・完全な救済のニヤレスポイントの条件を満たして且つ、元のボール位置からの距離が一番短い位置を選択し、そこを基点とした救済エリア内へボールをドロップする →正しい救済
・スタンスが救済対象の範囲内(つまり、一時的な水の中)にあると完全な救済とならない →間違った救済①
・より遠くの条件(例えば、打ち易い位置など)を選択するとペナルティーとなる→間違った救済②