ゴルフコース(ゴルフ場)は限定された土地の中に作られているので、周辺の土地との間には境界があります。
この境界を基準にして、或いはこの境界よりも内側を基準にして、ゴルフコースとして使用しない側を「アウトオブバウンズ」として設定します。
「アウトオブバウンズ:Out of Bounds」は「OB:オービー」と略して使われることが多いです。
以下の説明ではOBと略します。
ゴルフコースが所有する土地内であっても、ゴルフコースとして使用しない領域(例えば、クラブハウス、ドライビングレンジ(練習場)、コース管理棟など)との境界もOBとして設定する場合があります。
また、ホールの環境条件などによっては、OBの代わりに「ペナルティーエリア」を利用して、必要となる境界を設定している場合もあります。
稀には、OBを全く設定していないゴルフコースもありますが、その場合でもOBの代わりにペナルティエリアを利用して、必要となる境界を設定しています。
OBの境界は、「境界物(杭やフェンス)」か「線」で示すとされ、杭や線は「白色」と指定されています。
一般的にはOBの境界は「白杭」か「白線」で示されることが多いと思いますが、まれに「白線が引かれている場所に白杭が立っている」場合もあります。
この場合、白杭はOBがあることを示すだけで、白線がOBの境界を示しています。
ボールがOBか否かを判断する基準は、「ボールの一部でもゴルフコース側に残っていればOBではない(つまり、インバウンズ)」と判断されます。
注意が必要なのは、白杭でも白線でも「幅」があるので、どの場所(部位)を境界線として採用するかということです。
ゴルフ規則では、白線の場合には白線の幅のゴルフコース側が境界線となり、白杭の場合には隣り合う白杭の幅のコース側を直線で結んだ場所が境界線となります。
尚、ゴルフ規則によるとホールは5つのコースエリアから構成されていますが、OBはこの5つのコースエリアの外側になります。
・コース全体から次の 4つの特定エリア を除いた「ジェネラルエリア」
・ジェネラルエリア内に定義される4つの特定エリア
・ティーイングエリア
・バンカー
・ペナルティーエリア
・パッティンググリーン
ショットしたボールがOBへ入ってしまった場合、OB内にあるボールを打つことはできません。
この場合の処置は、OBへ入ってしまったショットを行った場所から「打ち直す」のがゴルフ規則としては正しいです。
まれに「OBとの境界を横切った地点の近くに救済エリアを決めて、そこから2罰打でショットできる」という「ローカルルール」を設定しているゴルフ場もあります。
OBの場合の打数の数え方ですが、OBの「罰打」は「1罰打」なので、OBへ入ってしまったショットが「1打目」、OBへ入ったために元の場所から打ち直すために「1罰打」を加えて、打ち直しが「3打目」となります。