ゴルフ規則では、「プレーヤーは自分のスタート時間にスタートしなければならない」と規定されているので、そのために、指定された「スタート地点」に、「プレーをすぐに始めることができる状態」で待機していることが必要となります。
「スタート地点」とは、「プレーヤーが自分のラウンドを始めるホールのティーイングエリアのことである」と規定されています。
例えば、「OUTコース1番ホールのティーイングエリア」や「INコース10番ホールのティーイングエリア」などがこれに該当します。
「プレーをすぐに始めることができる状態」とは、「プレーヤーが少なくともすぐに使える準備ができている1本のクラブと1つの球(ボール)を手にしていることを意味している」と規定されています。
また、「プレーをスタートする時間」ですが、遅れるのはもちろんダメですが、実は早過ぎるのもダメなのです。
正確には、
・5分よりも早い時間にスタートした場合は「失格」
・5分未満の早い時間にスタートした場合は「一般の罰」
・指定時刻にスタートした場合は「無罰」
・5分未満の遅れでスターティングエリアに到着し、プレーをすぐに始めることができた場合は「一般の罰」
・5分未満の遅れでスターティングエリアに到着したが、5分未満の遅れでプレーをすぐに始めることができなかった場合は「失格」
・5分未満の遅れでスターティングエリアに到着できなかった場合は「失格」
勿論、プレーヤーが時間通りにスタートできなかった例外的な状況(例えば、天候、前の組のスロープレー など)があると判断された場合は罰はありません。
ただし、プレーをスタートする時間の厳守は、プロゴルファーの試合やゴルフ規則に則った公式競技の場合に限定されると考えて良いと思います。
アマチュアゴルファーのプライベートラウンドの際は、前の組が早くスタートしたり、前の組が居なくて(予約が入っていないなくて)空いている場合は、間隔を空けずにスタートするようにしましょう。
余談ですが、キャディーとして、プロゴルファーの試合を初めて経験した時の話です・・・。
スタートホールにはフォアキャディーが居て、ショットしても良いかどうかを旗を出して示してくれていました。
スロープレーにはならないようにと、細心の注意を払って対応しようと意気込んでいたので、フォアキャディーの旗出しを注視していて、旗が出た時に躊躇なく「ショット出来ます」とプレーヤーに告げました。
しかし、プレーヤーはボールをティーアップしたもののショットしようとはしませんでした。
このプレーヤーのショット時のルーティーンなのかなと感じながらもじっと待っていたら競技のスタートを管理している係りの方が「スタート時間です」と告げました。
そうすると徐にプレーヤーはショットのルーティーンに入りました。
まさに「プレーヤーは自分のスタート時間にスタートしなければならない」という場面でした。